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エルスウェーニョ 横浜駅ジャズ・アンド・イタリアンレストランでの ビッキーとユーリのグルメ探訪 節分と豆(十六話)2016.02.02

エルスウェーニョ 横浜駅ジャズ・アンド・イタリアンレストランでの ビッキーとユーリのグルメ探訪 節分と豆(十六話)

ビッキーとユーリは久しぶりに二人でデートをして、
夜、横浜駅からすぐ近くのイタリアンレストラン エル・スウェーニョに食事に訪れた。
今日は節分の日、昨日は立春。 まだまだ寒いが春はもうすぐそこ。
鬼は外、福は内といって豆をまくのも節分。
また節分に太巻きの巻きずしを食べる習慣もある。
ちなみに恵方巻というのが最近流行しているが、どうもコンビニの販売商品として生み出されたようだ。
ビルのフロアに豆をまくとあとがたいへんなので、
エル・スウェーニョは豆まきはしないけれど、
イタリアの家庭料理には豆がよく使われる。
トスカーナの人々をマンジャーレ・ファッジョーリ(豆を食べる人々)と呼ぶほどトスカーナではよく食べられる。
白インゲン豆や青インゲン豆、ひよこ豆、ガルバンゾ、
豆の種類は豊富で主にスープにして食べる。
煮豆はお弁当に持っていく。 オードブルやサラダに盛ってもおいしい。
ビッキーとユーリがエル・スウェーニョに入ると、いつもの店員がニッコリと向かえてくれた。
「いらっしゃいませ、まあ、ビッキー君とユーリさん、お久しぶり。
お二人とも元気そうで幸せそうね。」
「こんばんわ」「こんばんわ」 と二人て立ち話になる。
カウンターの大きなハリを越えた小さめの個室に座ると江野さんがやってきた。
「こんばんは。元気だった?」と声をかける。
「こんばんわ」 「こんばんわ、じゃあ赤ワインボトルと今日は豆の料理かな?」
とビッキーが注文する。
「わかりました。そうだね、節分だしね」 と江野は言って下がった。
ビッキーは二人きりでユーリと向かい合っている。
この前の成人式の日のユーリの姿が思い浮かばれる。
急に大人びた感じがしてなんだか照れくさくなった。 これまでとは違って見えるのだ。
ワインはトスカーナのロッソ・モンタルチーノ。
ブルネッロにくらべるとすこし軽やかな苦々しい味わいだ。 「おいしい。」ユーリもニッコリ。
「やっぱりトスカーナワインがいいね」とビッキー
サラダ風のオードブルがきた。 中央にサニー・カールやルッコラを盛り上げプロシュートのスライスと、カップレーゼ。
そして野菜と白インゲン豆の煮込みだ。
イベリコラルドでセロリ、玉ねぎ、インゲン豆をゆっくりとソテーし、パプリカと、
今だったら大根と白菜を加えてゆっくりと煮る。ダシは入れない。塩と少々のコショウ。
ラルドと野菜のうまみが絶妙だ。 「おいしい。何の変哲のないこんな豆がこんなにおいしいなんて」
とユーリはパクパク食べている。
「煮込みの豆と野菜の味とカプレーゼと生野菜のフレッシュな味わいとがお互いに引き立て合ってるんですね」
トスカーナパンのカメリーナが来た。 トリュフオリーブオイルとバーニァソースがそえられている。
カメリーナは夕方焼き上げて、数時間置いてすこし落ち着かせたこのころが最もおいしい。
メインの料理は鶏肉の煮込みスペイン風だ。
鶏もも肉をソテーしいろいろな豆と野菜、トマトで軽く煮込み赤ワインで仕上げる。
肉と豆と野菜が交流しておいしさのハーモニーを生み出す。
「おいしいね」ユーリが幸せそう。
「江野さんの料理がいちばんだね」
ビッキーとユーリはおいしいワインと料理で早春の日を幸せにすごした。
(エル・スウェーニョでのビッキーとユーリのグルメ探訪 十六話 おわり)

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